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2010年10月

2010年10月31日 (日)

大学は、今こそ、内なる国際化を

グローバル化時代に企業、大学などのリーダーとなれる人材を育てるには、海外に出る学生を増やすとともに、日本の大学の国際化、つまり、「内なる国際化」も進めねばならない。王道はむしろこっちだ。

これを読んでる、あなた、パナソニックの大坪社長の外国人採用枠拡大宣言は、どうとらえました? 日本人学生の採用が苦しくなるな、でしたか?

最近、海外でリクルートする企業が出てきているのをご存知でしょうか。なぜでしょう? 英語ができる日本人を取りたいからでしょうか。現地法人の幹部になる外国人を確保するためでしょうか。 

上記のようにしか考えないことは、企業からの重要なシグナルを見落としています。

10年少し前、研究開発での産学連携がわいわい言われ出したとき、日本の企業が大学に研究を委託するお金をみると、日本の大学によりも外国の大学に対して、より多く出していることがよく取り沙汰されました。日本の企業だから日本の大学に研究委託すべきだという考えが見え隠れしていましたが、何言ってるんですか?という感じです。同じ金額投下するんなら、効率・効果のいい方に投下するのはきわめて当たり前です。

これと同じことが、人材育成について起こり始めたとみるべきでしょう。つまり、上記のような企業の動きは、かれらはもはや、ある層の人材については日本の大学にその育成・供給機能を期待していないことの現われだと、とくにそういう層の人材を育成・供給することが求められている大学は、きわめて深刻に、危機感をもって、受け止めるべきです。

昔は企業も大学も、国境に守られていました。企業のほうが先に、国境という「守り」のない世界にいやおうなく放り込まれ、どう生き延びるか四苦八苦しています。企業活動は、いまや、国境を越えて、あちこちにある経営資源をいかにうまく使うか、あちこちそれぞれの地域でそこに合うビジネスモデルでやるのが、生き残る基本の道でしょう。

大学についてはどうか。研究についてはもともと国際競争でしたが、教育については日本人を育て日本の会社に入れていくというのが基本で、いわば国境の中の世界。ところがそれでは、企業は満たされなくなって、背に腹は変えられず、どこだろうといい人材を採りに行くようになったということです。

トップ層の人材を育成することが期待されている大学は、そのために、相当のことをやり、それが企業に見えるようにしていかないと、どうなるかわりますね。追加の資金がなければできないなどと言ってる場合ではないです。企業は生き残りのために新たなことをやるときは、従来やってきたことの中で優先度が低いものは止めるんです。

29日金曜日の中央教育審議会大学分科会では、安西座長から何度か、大学が危機感を持っているかが問題だという趣旨のご発言がありました。おっしゃていたのは、博士課程がどうこうという矮小なことではなく、我が国大学の果たすべき、ある層の人材育成・供給機能が企業から期待されなくなり始めたことに危機感を持ってほしいという意味だったと思います。

大学も国境が無意味になるくらい国際化しなければなりません。単に、学生、教員の外国人比率を増やせばいいとか、留学生関係事務の人の国際性を増すなどというだけでは、きわめて上っ面だけのこと、superficialです。大学の経営の脱日本化、国際化が本来やるべきことです。

16.9km in 98min

きのうは雨。で、きょう走った。

コースは、山手通りを富ヶ谷へ、そこから井の頭通りに入り大原まで一直線、
環7を宮前橋まで南下、緑道沿いに淡島に出て、淡島通りを東へ。
一周8.3km

2周して、コースへのアプローチ往復足して、16.9kmを98分で走った。
先週とほとんど変わらない距離・タイムだが、からだはずっと楽。

富ヶ谷付近は、フランス語看板のおしゃれな店もある。

全体歩行者が少なく、走りやすかった。

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2010年10月27日 (水)

留学生の行き来は、双方向・異文化体験重視型へ

10月14日の昆明での東アジアサミット高等教育協力フォーラム、17日の北京での中国教育交流協会主催の国際教育フォーラムに出席して感じるのは、留学生の世界的な動きは、途上国から先進国へという一方向的なものから、双方向で、異文化体験を重視したものに軸足が移りつつあるということです。

北京での国際教育フォーラムについては、中国教育交流協会の章新勝会長は歓迎晩餐会の挨拶で、双方向の交流、異文化体験の重要性を強調していたました。

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また、同フォーラムの中の私も出席した国際的な学生の動きに関するシンポジウムでは、私からは、昆明でのと同様の発表をしましたが、British Council は、英国の学生にも異文化を体験させるため、中国との間で高校から院生段階まで様々な双方向交流プログラムを構築していることを発表していました。相手国に応じて、このようにきめの細かいプログラムを開発しているのはひとつの驚きでした。

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また、イタリアからは、Uni Italy という在北京の機関の活動として、中国からイタリアに留学した中国人学生が帰国後中国でのemployabilityを高めるため、北京に常駐の学者を置いて留学生を採用するような企業に求める人材像などをインタビューし、とりまとめてイタリアの留学生受入大学に知らせて、教育の参考にしてもらうというのがありました。そういう就職支援策もあったかと、目からうろこでした。

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このシンポジウムでは、また、全米公立大学協会副会長のGeorge Mehaffyさんから、国際国際的な学生の動きに関する概観として、興味深い4点の指摘がありました。

第1に、国際的な学生の動きは、様々な要因で変化している。チリ、チェコ、ロシア、グルジアなどこれまで留学生の出入りが全世界的なmassに比べて非常に小さかった国が、受入・派遣国として存在を示すようになった。とはいっても、全世界の留学生の90%はOECD加盟国で学んでいる。学生の動きのパターンは経済の動きの関数でもある。米から中国が増えているのは、中国の経済活動が伸びているからだ。また、豪での留学生への暴行など特有の国での特有の問題が動きのパターンを変える。

第2に、留学生が気にしているのは、コストよりも受ける教育の質だ。これは、British Councilが全世界15万人の留学生を対象に行った調査から明らか。

第3に、親元の大学と留学先の大学との間での単位の互換については、世界の大部分でしっかりしたシステムがまだなく、進歩のないことにはがっかりだ。欧州発のBolognia Processは、ものごとを悪くしただけで、よくしてない。唯一光明があるのは、米国と中国との間で始めているArticulation Accord だ。特定のmajorについて、中国側大学、米側大学それぞれのひとつの学位プログラム間で、単位互換について取り決めるもの。

第4に、国際的な学生の流動に関するデータが不備。初めに、留学生(International Student)の定義すら国によって違う。さらに、一年間で出入りした人数を数えているのか、ある瞬間での人数を勘定しているかの違いなど、様々。国際的な学生の動きに関するデータは、よくても不完全だし、悪くすれば問題なだけ。

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発表者ごとに視点がことなり、きわめて質の高い情報量が多いセッションでした。議長を務めた北京大学国際教育研究センターの馬万華所長からは、北京に来る機会があったら、グローバル化時代に日本がどんな大学改革を進めているのか学生に講義してほしいとの依頼を受けました。

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2010年10月24日 (日)

3週間ぶりのランニングはこたえる

3週間ぶりにランニング。先週、先々週は中国出張で土日つぶれた。

初めてのコースで、家→246→青山一丁目→東宮御所→四谷見附→半蔵門→皇居1周→逆に走って、表参道まで。16.9km。

さいきん走っている代々木公園は平坦で、行き帰りも登り下りはごくわずか。それに対してきょうのコースは、渋谷前後、東宮御所から四谷、皇居まわりの竹橋から乾門など結構な登り下り。皇居1周済んだ辺りから、もも、ふくらはぎの側面がこたえる。東宮御所にかけてののぼりで覿面。あとはたらたら。表参道付近で歩行者で混んでて、走るの止め。

皇居1周済むまでは、平均10.7km。帰りは平均9.2kmとがた落ち。全体通じて平均10.2km。消費カロリーは約1200kcal

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2010年10月21日 (木)

国立大学医学部長は全員男!

きょうは、滋賀県大津で、滋賀医科大学を幹事校として開催された国立大学医学部長会議に行ってきた。

今回は第90回だが、初めてパネルディスカッションを行うというので、出てきた。

医学部は6年制教育ですが、大体最後の2年間は、大学病院で実際に患者さんのところに行って、臨床の研修をしている。それに加えて、卒業し、かつ、医師国家試験に受かると、法律の義務として2年間の卒後臨床研修がある。

さらに、お医者さんの世界では、○○科の医者ですと名乗れるようになるには、それなりの研鑽を積んで、学会の認定などを受けなくてはならない。

そうこうしているうちに医療技術は進歩するから、それに追いつき、追い越すための研鑽もしなければならない。あらゆる職種の中で、これほど、現業やりながら、最新の知識を仕入れ、最新の技術を学び使えるようにならなけらばならないのはないんじゃないだろうか。

きょうは、一番最初にやる、学部段階での研修とそれ以降の研修の連携というのがテーマ。

大体一人の人間に対する研修・研鑽なんだから、研修する側がばらばらでやっていては、研修受けてる側がうまく育っていかないだろう。そこで、当然連携が必要になる。

私と厚生労働省意思臨床研修推進室長の田原克志さんから行政の対応を説明、医科歯科大学の田中雄二郎先生、山形大学の山下英俊先生から改善の方向性などについて報告があり、現在国立がんセンター理事長を務められ、国立大学医学部長会議の相談役をなさってくださっている嘉山孝正先生から講評をいただいた。厳しいご指摘をいただいても、いつもながら、スパッとした明快な語り口で快い。

1年間幹事校を務められた滋賀医大の馬場忠雄学長におかれてはお疲れ様でした。また、新たに幹事校に選ばれた浜松医大の中村達学長、よろしくお願いします。

ところで、この医学部長会議、国立大医学部長は全員男性した。女性医学部長が加わるのはいつの日だろう。

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2010年10月17日 (日)

内向きな学生ばかりじゃない! 在中国留学生との対話

今回の中国出張中、11日には長春の東北師範大学で、17日には北京で、日本から留学している学生、北京では日本留学経験のある人から、いろいろ聞かせてもらいました。

日本では若者が内向き志向だと取り沙汰されていますが、さすがに自ら留学している学生さんは目的意識も明確でした。

例えば、

・日本の大学の学部生の方で、すでに起業していてそのビジネスを中国などに展開したいので、休学して1年中国語の勉強に来ているという学生さん、

高校出て、日本の大学に行くよりは自分を磨きたい、チャレンジしたいということで、中国に来て、まずは大学の予備課程で語学をやってから本科(正式な学部課程)に進んだ学生さん、

・日本の学部を出てから中国に来て、語学をやってから修士、博士ととって、二つ目の博士に挑戦中の学生さんなどなど。

また、みなさん、勉強だけでなく、ボランティア活動、社会活動にも積極的に取り組んでいたり、また、学生の立場で日中両国の友好促進に尽くすんだという熱い思いをもって、実行しているのには、感激しました。大学で日中文化祭をやる、各国の在住者で野球チーム作ってスポーツ交流を推進している、日中両国の学生がお互いにお付き合いしながら言葉を学びあうLanguage Partner 探しの手伝いをしている、小中高生に留学の選択肢を教えたいなどなどです。

一方、日本留学の経験者からは、

・異なる文化を知るということ自体に意味があった、

・中国を外から見ることができた、

・アルバイトを進んでやったが多くの人と知り合い、日本社会がどう動いているか知ることができた

・交換留学で1年行ったがいい経験ができたので、大学院でまた生きたい

など、留学したことの意味を肯定されてた。また、日本ではゼミなどで、学生と教員の関係が柔軟、ゼミ旅行で学友と深い付き合いができたなど、ゼミを評価する意見も出た。

留学している学生さんからは、日本と中国の大学の違いとして、

・中国の学生は先生の教えたことを頭に詰め込むのは得意だが、critical thinkung の訓練はあまりされていない。

・日本の学生の方がボランティア活動など、課外活動に積極的。中国の学生はがり勉タイプ。

・清華大は粒ぞろいでみんながり勉タイプ何に対して、北京大はの学生は幅がある。

・理工系では、たとえ教員の英語が拙くとも、教科書、パワポは英語。教科書はその科目では世界標準になっているような英語の教科書を使っている。

など興味深かった。

留学している学生さんからの要望としては、

・英語教育を底上げしてほしい。日本では英語ができるつもりだたったが、中国に来て普通か、もしかしたらそれ以下。クラスでは日本人はリスニング能力が劣るという前提でかめられていて悔しい。

・日本に来る留学生を30万人にするのは結構だが、日本の学生がもっと外に出て行くようにしてほしい。さらには、大学よりも前の段階から、外国に出すようにすべきだ。

・中国の大学でとった単位を日本の大学の単位として変換できればいいが、授業を履修し終わらないと変換できるかどうかわからないなど、先の不安が消えないような大学の対応は何とかしてほしい。

また留学経験のある人からの要望としては、

・日本で一番大変だったことは住宅さがし。研究生の身分の間は大学も身元保証人になってくれず本当に大変だった。

・奨学金の給付基準やなぜその人が受給されているかを透明にしてほしい。

・病院にかかるときのこと、国民健康保険のことなど、日本に行ったらすぐ説明してほしい。

などが主なものでした。

意見交換が終わって、何人かの学生さんは、今晩は、国際カラオケ大会なんですと、楽しそうに会場を後にして行った。

参加してくれたみなさん、ありがとう。みんさんの話を聞いて、こっちが元気づけられた。多くの若い人が、大学を通じて行き来できるようがんばらねば。

今回の意見交換会を行うには、長春では東北師範大学の安載鶴 国際協力交流処副所長、北京では東京大学の藤田明子 北京代表処副所長のご尽力でセットできたものです。どうもありがとうございました。

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2010年10月15日 (金)

東アジアサミット高等教育協力フォーラム

14日から、中国雲南省昆明で開催された、
東アジアサミット高等教育フォーラムに出席しました。

昨年10月の東アジアサミットでの中国温家宝総理の呼びかけで開催されたものです。

午前中は、開会式。

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開会式は、民族舞踊・歌謡ありで、ethinicity豊かでした。
昨晩、となりのWei Xing副書記長から聞きましたが、雲南省には
22の民族が住んでいるそうです。

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午後は、参加各国の教育関係の行政官から、
東アジアサミットの枠組みでの高等教育の協力と発展について
という議題での発表が行われました。

私からは、
高木義明文部科学大臣からの祝辞を紹介した上で、
文部科学省の公式な発表として、

①最近の日本の若者の内向き指向にも触れながら、
これからのグローバル化した時代では、何をするにも国を超えて、
相互理解と尊敬に基づく、若者たちの協働と競争でやっていくんだから、
大学で異文化経験することが重要。学生・教員の交流ますます進めるべき。

②東アジア諸国では、大学制度、質保証制度、その発展状況がさまざまだから、
それを念頭において、質保証をともなって各国間で学生・教員の交流を行うには
どうすればいいか検討しなければならない。そういう場として、来年3月、
中国、韓国と共催で東京でシンポジウムを開く

という二つのポイントをを中心に発表しました。
クリアーなメッセージだと、結構好評でした。
発表を作成してくれた職員の皆さん、ありがとう。

「japan_mext_presentation.pdf」をダウンロード

開会式の基調講演でのインド パンジャブ大学副学長のSobtiさん、
午後のセッションで発表したタイ高等教育委員会事務総長のSumateさん、
マレーシア高等教育省のAlweeさんなども、
異文化交流・相互理解が重要だとしていました。

午後のセッションの議長を務めてくれた
雲南省教育庁長官のLuo Chongminさんは、
経済的価値、文化的価値など様々な価値を生み出すのは人間だが、
その人間を作るのが教育だと、きわめて端的に教育の重要性を語っていたのが
印象的です。

2010年10月13日 (水)

中国昆明にて 東アジア高等教育協力フォーラム前夜

きょうは、明日のと北京でしゃべる原稿つくり。
音読しては推敲の繰り返し。

夜7時からレセプション。政府関係者の第1卓(20人くらいの円卓)。

中国教育部の担当局長 張秀琴さん、主催の中国教育部副大臣 王立英さん、
地元雲南省副知事  李江さん、すべて女性。
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両となりは、NZカンタベリー大学副学長Steve Weaverと、
雲南省人民政府の副書記長Wei Xing。
Wei Xing は、とっても美しい街Lijiangの市長をやったこともあるとのこと。
早速Wikipediaで調べたら、飛騨高山と姉妹都市だ。
長春ではマオタイいっぱい飲んだ話したら、
南部は、飲み物も食べ物も洗練されてるんだとうれしそうに語ってた。
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ところで、
レセプション始まる前、会場付近で、各国出席者から、「どこから来た?」と聞かれ、
「日本から」と答えると、次にくるのは、「東大か?」 
やはり、日本を代表する存在なんですね。

冷えたビールと、うまいコーヒーに飢えてます。

2010年10月12日 (火)

長春から昆明へ

きょう12日は、長春から昆明に移動した。

長春では、10日、11日と、
中国から日本の博士課程へ留学する国費留学生などが1年間日本語を学ぶ予備学校の
入学式に出て、翌日は初日の授業を参観したり、
東北師範大学の史寧中学長と会談や、
日本から東北師範大学に留学している学生さんからいろいろ聞かせてもらった。

長春には、東北師範大学の他、吉林大学(最近、この地域の8つの国立大学が吉林大学の傘下に統合し、中国最大規模の大学になった。)など多くの大学、

中国科学院の重要研究所8機関のうち4機関が存在するなど、アカデミックだ。
国の東北部にあるところからも、アメリカのボストンに似てるなと思ってたら、
まさにその通りなんだと、東北師範大の副学長。

また自動車産業も盛ん。1953年設立の中国発の自動車メーカー第一汽車の工場がある。
ここはVWと提携して、JETTAなどを生産してきていて、
長春市内で見かけるタクシーはほぼ全部がVW JETTAと言っても間違いないだろう。

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東北師範大学の学長の車はAUDI M6かなんかだったが、
やはり長春で生産されたものだそうだ。

映画撮影所もありということ。

ボストン、デトロイト、ハリウッドが一箇所に集まったと思えばいい。

昆明は、東アジア高等教育連携フォーラムに出るためだ。約1時間遅れで到着。

空港には、雲南大学のボランティアの学生さんが迎えに来ていた。
おそらく一番早いほうの到着だったので、まだ慣れない感じだったが、
一生懸命やっているのはひしひしと伝わってきてうれしい。

ホテルは、世紀金源大飯店。
部屋のドアを開けたとたんに、正面にバスルームが鎮座してて度肝を抜かれた。
バスタブは床に埋め込みで、温泉チックだ

長春ではシャワーの出が悪かったので、
普通の出のシャワーを心行くまで浴びて、バスタブにもゆっくりつかった。

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遅いので、食べたりせず、ビール飲んで、おやすみです

2010年10月 2日 (土)

歴史教育は現代からさかのぼりで

きのう、日本を代表するある商社の会長とグローバル人材の育成について意見交換させていただいた。異文化の人とコミュニケートする上での英語力と歴史・文化について、私がかねてから思っていたこととまったく同じご意見だった。

英語がうまいだけではなんにもならない。問題は、たとえ上手でなくとも、何を話すかだ。

そして、たとえ仕事の付き合いでも、お互いの文化や歴史について語り合うoccasionは必ずある、避けられない。このときに何も言えないと、おそらく相手は、変な人だなと思うだろう。

世界で日本人ほど、自分の国の歴史・文化、あるいは、日本とはどういう国か、日本人ってどんなひとか、日本に生まれ、日本人であることの誇りを語れない国民はないんじゃないか。

海外の日本人学校の子どもたちは必ず現地の学校との交流を経験する。そうすると、現地校の子どもたちが、その国の国民であることに誇りをもち、生き生きと語るのに接して、自分たちもそううならないといけないと目覚めるようだ。

歴史教育は、そういう日本人を育てるためにもっと強化しなければならない。そのときに大事なのは、何がいつあったかとう年代の暗記ではない。わたしは、歴史教育は太古の昔のことから始めるより、現代からさかのぼりでやったらいいと 思う。アジアの諸国の子どもたち、若者たちと話しても、話題になるのは圧倒的にここ100年のことだろう。ここをしっかり教え、大事なことは、ひとりひと りの子ども、若者が自分の考えを言えるようにすることだ。縄文式土器と弥生式土器の違いなんて関心のある生徒だけでいいのではないか。

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