ASEAN+3 教育分野の協力計画
25日、タイ バンコクで、ASEAN10カ国に日本、中国、韓国の3カ国が加わって(ASEAN+3)、教育分野の協力計画を検討する高級事務レベル会合に参加。各国出席者は、いわゆる事務次官クラスもいらっしゃれば、教育担当省庁の国際課長というところもあり、様々。
協力計画は、小学校段階から大学まで、さらには生涯教育もカバー。タイがイニシアチブをとって作っていて、今年の6月にはPhuketで途中段階の検討会があった。Bangkokの情勢が不透明だったのでPhuketで開催されたものだが、リゾートホテルにビジネススーツの一団で異様な集団だったろう。
今回の会議には、この6月の会議、さらには10月中国雲南省昆明で開催された東アジアサミット高等教育協力フォーラムに出ていた人もいて、やぁやぁという感じの顔見知りが増えたのはうれしいことだ。
高等教育分野では、ASEAN+3で大学間交流を進めようというのが大きなテーマで、その下で、鳩山前総理が提唱した来年3月東京でやる、東アジア地域の質保証をともなった大学間交流に関するシンポジウムや、質保証機関の間の協力、ASEAN+3の大学長会議や、それに向けて大学の国際担当副学長・部長クラスの会議など。協力計画そのものはASEAN+3の教育担当の大臣の会議で最終的に確定するものだが、確定など待たずともどんどん協力が進みつつある。いいことだ。
会議の前日には、ASEAN大学ネットワーク(ASEAN University Network)の事務局長のDr. Nanatanaを訪問しておいた。大学間協力ではASEAN側はAUNがかなりとりまとめていてくれて、そこと緊密なコンタクトをキープするのが重要。ここでいろいろ意見交換しておいたおかげで、会議当日は双方からうまく発言できてよかったです。
また、Nantana事務局長から、できたばかりの2009-10AUN Annual reportをもらいました。AUNの活動がわかりやすく説明されているのと、組織の各事業の目標を定めてその達成状況を表にして明らかにしているのはすごい。その上、デザインもよくておしゃれ。AUN事務局職員一人一人の担当業務、メールアドレスまで顔写真入りで載ってます。ASEANメンバー国の大学から気軽にコンタクトしてもらえるようにという工夫なんだと思います。直通電話、メールアドレス、担当者名も載せないでおいて、問い合わせには盥回しという、どこかと違いますね。
今回の会議も、前回Phuketでの会議でも、タイの教育省がホスト機関として、いろいろ準備、アレンジしてくれました。前日の歓迎夕食会では、タイの学生による民俗音楽の演奏、舞踊の披露などもありました。雲南でもそうでしたが、外国からのお客さんのもてなしに学生も参加してもらうというのは大事なことだと感じました。
このASEAN+3 教育分野高級事務レベル会合 Senior Officaias Meeting on Educationですが、議長は、ASEAN加盟国から一人と、+3国から一人の、二人の共同議長が運営します。ASEAN事務局も相当サポートしてます。それぞれの議長は国名のアルファベット順でまわることに決まってます。今回は、ASEAN加盟国からはBrunei Darussalam、+3国からはChinaでした。次回(おそらくほぼ一年後)は、CambodiaとJapanです。それまでにお互い行き来して、よく理解し合っておくといいでしょう。