Roos大使と外資系企業が日本の若手起業家を支援
22日、Entrepreneurship Mentoring Initiative Roundtable で基調講演をした。前の週の後半になって突然黒川清先生から依頼があり、innovation、entrepreneurshipはmind-setの問題ですよねなどと意見が一致していたので断らずお引き受けした。
この、Entrepreneurship Mentoring Initiative (EMI) Roundtableだが、Ernst & Young, United Airlines, Aflac など外資系の企業が、日本で起業が旺盛でないのを懸念し、若手起業家を支援するために始まったもの。「EMIFlyerfinal.pdf」をダウンロード
我はと思う日本の若手起業家(起業してから10年以内)に応募してもらい、その中から優秀な数十人ほどを選び、数ヶ月間世界の先輩起業家やグローバル起業のリーダーがメンターしてあげるというもの。その過程では、Roosアメリカ大使が公邸に呼んで夕食会も催してくれたらしい。Roos大使は、日本で起業が活発じゃないことや若者の内向き志向を本当に心配してくださっている。
メンタリングを受けた中からさらに優秀な4人が表彰されるという、The Entrepreneur Japan Awards (TEJA) も併せて行われた。「the_entrepreneurs_awards_japan_2010_ev5.pdf」をダウンロード
私が話したのはアジェンダ上は基調講演だが、内容は来賓挨拶みたいなものだ。
・この10年以上起業促進策を政府も講じているが、旺盛な起業には至っていない。根源的問題は、リスクを避けるという日本人、日本社会のマインドセットにあると思う。
・最近は、若者の内向き志向もあちこちで言われてさらに情勢はよくない。しかし、内向きだと言っているでは解決しない。
・重要なことは、大勢が内向きの中でもきわめて意欲的な若者もいる。休学してまで社会活動に打ち込んでいる学生もいる。バングラデシュでドラゴン桜をやった早稲田の税所君はその一例だ。まずは、そういう若者をもっと社会、とくに同年代の若者によく見えるようにして、自分もやってみるかと思う若者を増やすこと。そういう意味で、TEJAが高いvisibilityを集めることを期待。
・これまでの起業支援策では、若手起業家同士、若手起業家とグローバルビジネスリーダーをconnenctし、good practiceを共有しあったり、質の高いアドバイスを受けられるようなplatformがなかったと思う。EMIはこれをやれるように大変うまく設計され、実施されたと高く評価する。
・EMIとTEJAは、日本の若手起業家を空高く飛ばせる両翼ではないだろうか。Roos大使がこの問題に暖かく親切に注意を払ってくださり、Ernst & Young 等のグロバール起業、IMPACT (Innovators Movement with Passion, Action & Collaboration for Tomorrow) Japan が今回のeventを主催したことに心から感謝。
・日本企業や日本社会からこのよなことが起こっていないことに少し恥ずかしくもあるが、起こっていたにしてもこのeventは意味がある。それは外からの視点で見るからだ。日本人では気づかない、日本のシステム・制度の強み・弱みがわかるだろう。それに基づくアドバイスなどにはオープンだ。
挨拶のfull textは、こちら→「101122TEAJremark.pdf」をダウンロード
自分の挨拶が終わって、Bobby Valentine監督の基調講演の途中で退出しなければならなくて、本体を聞けなかったのは残念。
しかしながら、会が始まる前に参加した若手起業家何人かと話ができたが、みんなキビキビ、ハキハキで、目的意識がはっきりしているし、とにかくやっていることが好き、誇りに思ってるというのは、ひしひし伝わってきた。
TEJAには、女性が3人、男性が1人選ばれたとのこと。起業家の世界にも多様性で結構なことだ。あるいは、最近よく言われている、女性のほうが元気がよいというのが、起業家の世界でもそうなているということか。
とにもかくにも、参加した皆さん、ますますの発展をお祈りします。また今回は参加しなかった起業家たちが次回からの参加・受賞を虎視眈々と狙って励むのもいいことだ。何よりも、Roos大使と主催企業に感謝、感謝。
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コメント
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とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
投稿: 履歴書の書き方 | 2011年2月22日 (火) 20時43分