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2010年12月20日 (月)

九州大学-釜山大学の間ではこんな協力も

18日の九州大学韓国研究センターの10周年記念式典には、釜山大学のPark, Sung-Hoon 副総長(国際協力担当)も来賓の一人として駆けつけてくれた。

Park副総長は、日中韓大学間交流・連携推進委員会の大学間交流プログラム・ワーキンググループのメンバーでもある。10日に北京で開催された第2回日中韓大学間交流・連携推進委員会の会合にも随員として来ていた。そのときに、九大のこの行事にも来ると聞いていた。

Park副総長は記念シンポジウムで基調講演を行い、その中で、すでに釜山大学と九州大学の間で行われている教育の協力について、大変興味深い報告があった。

それは、釜山大-九大の共通科目というもの。

学部では数年前から、釜山大は「韓日関係の挑戦と未来(한일관계의 도전과 미래)」という科目で、九大は「日韓海峡圏の共通課題を考える」という科目で、両校間で教員を入れ替えて教えている。つまり、九大の教員が釜山大に行って釜山大の学生に、釜山大の教員が九大に来て九大の学生に教えるというもの。

大学院では、数学の位相学topologyの科目で、今期から始めたとのこと。

これによって、両大学の教員、学生の双方にいい緊張感が生まれているという。つまり、これに参加する教員は、両校の学生を比べられるし、また、これを受ける学生は両校の教員を比べることができるからだ。

他方、これは一種のチーム・ティーチングであり、当然ながら、参加する両大学の教員の間では、周到な協議・準備が必要だそうだ。そういうことで、この取り組みへの参加を躊躇する教員も多いとのこと。

Park副総長は、
・他の科目にもより広げていきたいが、この2つの科目のアウトカムを慎重に検討したい。
・日中韓のCAMPUS Asiaのパイロットプラグラム、さらには本格展開の重要なベースだと思っている。
と述べていた。

確かに、準備や、実際に同等の質を確保するのは大変だろうが、そのための協議をすることも含めて、教員、学生のグローバル感覚を磨くのにとても有効ではないかと思う。さらに、両校の学生が一同に会して、あるいはwebでつないで同時に授業に参加するなどして、両校の教員がチームになって教えるなどすれば、ますます刺激的な授業ができるのではないだろうか。このような先駆的な取り組みをしている九州大学、釜山大学に賛辞を送りたい。

Park副総長は、また、基調講演の中で、日中韓のCAMPUS Asia 構想のパイロットプログラムに応募するものとして、釜山大学、九州大学、上海交通大学の3校で環境・エネルギー分野の教育協力プロジェクトの検討を進めていることを明らかにした。これもどのような提案が出てくるか楽しみだ。

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中央がPark, Sung-Hoon 釜山大学副総長、左は倉知幸徳 九州大学理事・副学長

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